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更新日:2021年12月10日

2億5千万年という悠久の時間が織りなす自然のアート!岐阜県高山市の飛騨大鍾乳洞におすすめのデートプランをインタビュー!

今回ご紹介するのは温泉郷や雄大な山々などが有名な岐阜県高山市にあり、日本観光鍾乳洞協会の9選の内の一つである飛騨大鍾乳洞です。

洞内は3つのエリアに分かれていて、どの場所も何億年もの時を経て自然にできあがった幻想的な景色が広がっており、まさに大人のデートスポットにぴったりな場所なんです。また歴史も深く昭和40年から営業しているこちらは、高松宮殿下もいらっしゃった事のある由緒ある場所となっています。

本日はそんな飛騨大鍾乳洞広報の中萩さんに洞内の魅力や鍾乳洞を出てからの楽しみ方、さらにデートスポットとしての飛騨大鍾乳洞についてインタビューしました。

目次

飛騨大鍾乳洞」について

「飛騨大鍾乳洞」について教えてください

中萩さん:飛騨大鍾乳洞は岐阜県高山市にある、昭和40年からの歴史を持つ観光鍾乳洞です。2億5000万年前の地殻変動により海底のサンゴ礁が隆起してできたもので、自然が作り出した神秘的な空間が広がっているのが大きな魅力です。また日本で最も標高が高い鍾乳洞となっており、日本観光鍾乳洞協会の9選の一つでもあるんです。

他と比べてヘリクタイトという曲がった形の鍾乳石が多く、洞内もライトアップしているのでより幻想的な世界に入りこむことができます。ペットを連れて入場できることも魅力の一つです。

編集部:2億5000万年前はここは海だったんですか!標高が高いところなのでとても意外に感じました。道中がライトアップされているのもデートスポットにぴったりですね。

「飛騨大鍾乳洞」のできる体験について

飛騨大鍾乳洞の概要について教えてください

中萩さん:鍾乳洞は往復すると約800mとなっており、大体3-40分で見学できます。第1洞は平坦で、第2、3洞は少し起伏があります。道中は舗装はされているので、どのような靴でも楽しめると思うのですが、全季節を通じて11度くらいの気温なのでそれを踏まえた服装をしていただけると良いでしょう。

編集部:思ったよりも大きな空間なんですね!これからの時期はもちろんのこと、夏場でも上着があるとよさそうです。

第1洞について教えてください

中萩さん第1洞で見ていただきたいのはウミユリの化石です。ウミユリは珊瑚礁にいたヒトデやウニと同じような生き物なんです。これらを見ると、この場所がかつて海底であったことがよくわかると思います。

中萩さん:そこから先を行くと辿り着くのが「竜宮の夜景」です。ここでは青くライトアップされた池の上に渡している橋を通っていただきます。天井も高くとても広い空間になっており、洞内で1番多くのヘリクタイトを見ることができるんです。

中萩さん:さらにしばらく歩くと、「夢の宮殿」が現れます。鍾乳管と呼ばれる氷柱のような鍾乳石を見ることができ、カメラを持っている方にはおすすめのエリアです。

編集部:鍾乳洞というと勝手に地味な場所な印象を持っていたので、こんなにも幻想的な景色が広がっているとは驚きました。この景色を「竜宮の夜景」や「夢の宮殿」という言葉で的確に表現されているのも素晴らしいですね。まさに自然が織りなす石のアートを堪能することができますね。

第2洞について教えてください

中萩さん:第2洞ですぐに現れるのがカップルにおすすめな「愛深スポット」です。第1洞と第2洞を繋いでいる全長45mのトンネルで、7色のライトに照らされた幻想的な道になっています。

編集部:まさにカップルの自撮りにぴったりな場所ですね。こんな幻想的なトンネルを通ると、よりロマンチックなデートになりそうだと思いました。

中萩さん:その先を進んで見えてくるのが「王冠」と呼ばれている鍾乳石です。名前の通り王冠のような形の鍾乳石なのですが、なんとこちらは昭和46年にご来場いただいた高松宮殿下によって命名されたのが名前の由来なんです。私たちにとっても思い入れのある鍾乳石になっています。

編集部:1つの鍾乳石にそんな由来があったとは……!さすが深い歴史と由緒を持つ飛騨大鍾乳洞だと思いました。本当に王冠に見えますし、殿下が王冠と名付けるのもストーリーがあって素晴らしいですね。

中萩さん:さらに進むと「幸福の滝」が見えてきます。涼しい鍾乳洞内でさらにマイナスイオンを感じることができる場所で、こちらで幸福を願っていく方も多くいらっしゃるんです。

またこの場所ではウドも栽培しています。通常が緑色なのですが、光がほとんど当たらない洞内で育てているために真っ白な色をしているためびっくりされることが多いです。

編集部:洞内で2人で幸福を願うと、幻想的な空間も相まって本当に願いが叶うような気がします。白いウドを見ることができるのも飛騨大鍾乳洞ならではですね。

第3洞について教えてください

中萩さん:第3洞に入って急な階段を登ると見えてくるのが、このエリアの目玉である「月の世界」です。天井が4-5mと非常に高く、鍾乳洞が連なってできたカーテンのような壁面が広がっています。こちらもライトアップされているので、本物の月面を目の当たりにしているような気持ちになることができるんです。

第3洞はほとんどが急な階段になっているので、足腰に自信がない方には第2洞の出口から出ていただくのをおすすめしています。

編集部:この場所の迫力は写真でもとても伝わってきますね。自然によってできたものだとは、にわかに信じられないです。

子宝神社について教えてください

中萩さん:第3洞の出口付近にある神社で、子宝に恵まれるという由来があり、お子さんがほしい方によくお参りいただいています。鍾乳石が男性や女性のシンボルに見えるということをきっかけに建立されました。子宝祈願の絵馬を書いて境内に掛けていただくのですが、お参りした結果子供を授かったという声も多数いただいており、嬉しい限りです。

編集部:洞内の神秘的な魅力は確かにパワースポットとしても力を発揮しそうだと思いました。実際にお子様が生まれたという実績も素晴らしいですね。

氷の渓谷について教えてください

中萩さん:鍾乳洞を出てしばらく歩いていただくと見えてくるのが「氷の渓谷」です。山沿いの通路から見える山肌や岩肌に水を吹きかけながら山の斜面を氷結させており、大きな氷のカーテンのようになっています。高さ30m、幅300mほどの氷となっており、とても迫力があるんですよ。1月下旬-2月が見頃で、2月の土曜には夜間ライトアップをしています。

編集部:3mでも高いのに30mですか…10階建てのビルくらいある上に、それが300m連なっているんですね、想像し難い大きさです……。鍾乳洞の中も大迫力でしたが、それを出てからも同じくらい迫力がある自然が見られるなんて思ってもいませんでした。寒い地域ならではの特性をふんだんに生かした作品だと思いました。

洞窟低温貯蔵酒蔵について教えてください

中萩さん:第1洞の終わりに差し掛かったところにお酒の貯蔵庫があり、ここでは地酒やワイン、焼酎を保管しています。温度が年間を通じて一定なので、酒類の貯蔵にぴったりなんです。基本的に飛騨高山のお酒を中心に貯蔵しており、この場所で試飲などはできませんが、お土産コーナーで購入することができますよ。

編集部:ご当地のお酒を洞内で貯蔵しているのは、鍾乳洞を訪れた人が地酒を知れるきっかけにもなりますし、お土産としても魅力的なのでありがたいと思いました。

大橋コレクション館について教えてください

中萩さん:鍾乳洞に入っていただく前に通る場所が大橋コレクション館なんです。こちらは飛騨大鍾乳洞を発見した大橋外吉が手がけた博物館で、世界の工芸品・美術品をメインに展示しています。

以前2億円相当の金塊を展示していたんですが、2007年に強奪されてしまいまして、現在はそのレプリカとともに返還されたバラバラの金塊の展示を見られることでも有名です。最近でも「昔の事件の特集」としてテレビ局の方が取材に来られることもあります。

中萩さん:また2角獣ウニコールの角の展示も県立博物館からお声がかかるくらいに大変人気があります。こちらは北氷洋の沿岸に生息する、幻獣ユニコーンの元にもなった海獣の一つで、「幻の珍獣」と呼ばれる動物の化石になります。

編集部:昔ニュースで見たことのある金塊強奪事件は、この場所で起こったものだったとは知らなかったです!2億円相当の金塊というだけでも目を引くのに、写真を見ても「本当にこんな生き物がこの世にいるのか」と思ってしまうウニコールの角まであるなんて、大変興味深い場所だと思いました。

お食事どころについて教えてください

中萩さん:岐阜の観光スポットということで、駐車場付近の屋台で飛騨牛の牛串やコロッケ、ラーメン、みたらし団子などを販売しております。おすすめはみたらし団子で、他の地域のものとは違い、しょうゆだれを付けて香ばしく焼くのが特徴です。

編集部:岐阜に根ざした食品がたくさん販売されているんですね。甘さ控えめのみたらし団子はこれまで食べたことがないので、ぜひ一度食してみたいと思いました。

デートスポットとしての「飛騨大鍾乳洞」について

恋人の聖地としての飛騨大鍾乳洞について教えてください

中萩さん:平成29年に恋人の聖地に選んでいただいた関係で、鍾乳洞を出て降りたところに恋人の聖地のモニュメントを置いています。また今年は「恋人の聖地地域活性化大賞」の審査員賞を受賞させていただいたこともあり、デートスポットとしてぴったりの施設だと自負しております。

編集部:LEDでムードを演出したり、子宝神社が設置されていることなどが評価された結果だと思います!恋人の聖地の中でも地域に根ざした施設ということですね。

これまでに訪れたカップルの印象的なエピソードを教えてください

中萩さん:以前お越しいただいたお客さんが、子宝神社に参拝された際に掛けた絵馬を取りにいらしたことがあったんです。理由をお聞きすると、その絵馬を持ってプロポーズをしたいということでした。この絵馬をお返ししたことがとても印象に残っていますね。そのカップルのことについてはそれ以上はわからないのですが、おそらくうまくいったのではないかと思っています。

編集部:プロポーズをする方にとって、飛騨大鍾乳洞のデートがとても印象に残っていたのでしょうね。思い出の絵馬を携えた告白、それだけでもロマンチックで憧れてしまいます。

カップルにおすすめしたい施設の回り方を教えてください

中萩さん:洞内は基本的に順路通りに進んでいただければと思うのですが、鍾乳洞を見ていただいた後は子宝神社を参拝していただき、恋人の聖地のモニュメントまで見ていただきたいと思います。

また最近流行っているマンガ「呪術廻戦」に登場するキャラクターのモデルになった「宿儺」という伝説上の人物が住んでいた洞窟が敷地内にあるんです。安全上中には入れないのですが、外で参拝できる場所があるので、ファンの方に多く来ていただいています。宿儺ビールやラングドシャなどの販売も行っていますよ。

編集部:あの「呪術廻戦」の宿儺のモデルが住んでいた場所が敷地内にあるなんて、飛騨大鍾乳洞は鍾乳洞以外にも多数の見どころがあるんですね。ビールやラングドシャも販売されているということで、この場所でお土産まで揃ってしまうのはとてもありがたいと思いました。

思い出に残るような写真スポットはありますか?

中萩さん:洞窟の中なら「竜宮の夜景」がおすすめです。他にも「愛深スポット」もカップルの方にはぜひ写真に収めていただきたいと思います。また恋人の聖地のモニュメント前に用意されている鐘を鳴らすのもいいかもしれませんね。

他には、先ほどお話しした両面宿儺を祀る村祭りを以前行っていた頃に使っていた大きな鍋が展示されており、そちらで撮影するのもおすすめですよ。氷の渓谷も迫力があって驚かれるので、冬のシーズンはぜひ一度見てもらいたいと思います。

編集部:幻想的な鍾乳洞の中はもちろんのこと、それ以外にもたくさんの写真スポットがあるのが飛騨第鍾乳洞の魅力ですね。大きな鍋や氷の渓谷なども含めて、どのスポットも他の場所ではまず撮れない写真が撮れそうで、カメラは絶対に欠かせないなと思いました。

「飛騨大鍾乳洞」を訪れるカップルへ

飛騨大鍾乳洞を訪れるカップルへメッセージをお願いします

中萩さん飛騨大鍾乳洞は大自然を感じることができる魅力的なスポットです。そして博物館や子宝神社、氷の渓谷など、鍾乳洞以外にも楽しみがたくさんありますので、ぜひ敷地内をくまなく回っていただいて素敵な思い出を作っていただければと思います

編集部:鍾乳洞の中で悠久の大自然に思いを馳せることができるのはもちろんのこと、鍾乳洞を出た先でも迫力を感じることのできる展示や作品などが置かれているのは特筆すべきことですね。

一歩進むたびに驚きの連続で、ここに来た時と帰る時では2人の距離感も縮まっているような気がします。みなさんも岐阜県を訪れた際にはぜひ飛騨大鍾乳洞を訪れてみてくださいね。中萩さん、本日はお忙しい中ありがとうございました。

基本情報

住所

〒506-2256 岐阜県高山市丹生川町日面1147

電話番号

0577-79-2211

営業時間

8:00-17:00(閉館17:30)(4月-10月)
9:00-16:00(閉館16:30)(11月-3月)

入園料

一般1,100円(高校生以上)
小人550円(小中学生)

公式HP

https://www.syonyudo.com/

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